DVを繰り返している自分に気づいたあなたへ

 

自分を変えたいですよね。

過去、何回か反省しましたよね。謝罪もしましたよね。

もう二度と殴らないと思いましたよね

でもまたやってしまったんですよね。

 

つまり1人で決意するだけではなかなか変われないのです。

そのためにNOVOのような加害者プログラムに毎週来て、学び続けることが大事なのです。

「一時的な反省」ならする人も多いのですが、その継続が難しいのです。

加害者プログラムに参加することには効果があるという事は世界中の経験から示されています。

ただしそれは自分が本当に変わろうと思って努力し続けることでしか得られません。

グループの力、教材の力、ファシリテーターの力、そして何より変わろうとする自分の力、継続する力。

これらを総合することであなたは変われます。

パートナーや家族を失いたくないなら、加害者プログラムに参加して自分を変えていきましょう。

partnerと別れるとしてもDV傾向のある自分を変えていくことが必要です。

 

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DVかどうか迷うあなたへ

 

以下のような、「DVの種類」、「DVをもたらす根本の考え方」、「DVの結果・影響」を見て、思い当るところがあれば「DVをしているのかもしれない」 と疑ってみてください。

 

DVの種類」

DVをどのように種類分けするかというのはいろいろありますが、伊田(2015)は以下のような詳しい区分を作っています。

 

1 恐怖心(強制、脅迫)

身体的暴力、怒鳴る、モノにあたるなど

 

 精神的虐待 

けなす、被害者が悪かったと思うように仕向ける、命令する、ねちねちと繰り返し嫌味や批判を言う、説教する、など

 

3 束縛

パートナーが異性と会ってはいけないのは当然という、いろいろな関係をすべて監視する、報告させる、など

 

4孤立

パートナーが実家や友人と付き合うのを嫌がる、仕事や趣味活動をさせない、など

 

5 矮小化(軽視)、否定(否認)

たいしたことじゃない、そんなのは暴力ではない、被害妄想だ、など

 

6 責任転嫁、自己正当化、ダブルスタンダード

お前にも責任がある、被害者に謝らせる、愛しているからだというなど

 

7 子どもを使った支配

子どもに問題があるのはお前の育て方が悪いからだという、子どもを脅したり虐待して妻に言うことを聞かせる、DV場面を見せて子どのを怖がらせる、など

 

8 ジェンダー意識を使う支配(性役割を押しつける、男としての特権、女の特権)

理想のパートナー像(家族像)を相手に求める、男性が優位/上と思わせる、養ってやっているという、家事にダメ出しをするなど

 

9経済的暴力

バイト・仕事ができないようにしたり辞めるように仕向けたりする、一定の生活費しか与えないなど

 

10性的暴力

恋人や妻(夫)ならセックスには応じるのが当然と言う、性行為しないと不機嫌になる、など

 

11恋愛観を使った暴力

恋人(夫婦)ならこうして当然だと押し付ける、嫉妬や独占欲は愛情の表れだと言って支杯を正当化する、お前を絶対手放さないという、なんでもパートナーの許可なしに行ってはならないという、恋人(パートナー)を第一にするよう強要する、など。

 

12 ルール・常識・倫理・宗教的信念などを使った支配

③④⑧⑪などをルールとして決めて守るように強制する、恋人(夫婦)との約束をなによりも優先することと決める、

 

13 受動的攻撃

同情心を使う支配、生い立ち(過去、病気)の苦しさの話などをして同情させこの人を守り愛せるのは私だけだと思わせる、別れる(見捨てる)と自殺するんじゃないかと思わせる、あなたのためにしたんだよというなど

 

14 弱みに付け込む支配 

知られてはまずい情報などをばらすといっていうことを聞かせる、「お前みたいに性格が悪くてめんどうくさい女」などとけなしてそれでも一緒にいてやっているんだと言って感謝させる、など

 

出所:伊田広行『デートDV・ストーカー対策のネクストステージ』解放出版社 2015

 

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DVをもたらす根本の考え方 

  1. 力容認感覚(力による支配)

  2. ジェンダー意識

  3. カップル単位感覚(ゆがんだ恋愛観:愛情=束縛、付き合う=独占する。所有意識)

  4.  

     

    DVの結果・影響

    「身体的ダメージ」

    「精神的ダメージ」(人への信頼感・希望や夢の喪失、感情麻痺、絶望感) 

    「トラウマ」

    「精神疾患」

    「成長の阻害」

    「安全・安心の低下」

    「自由/自己決定の低下」

    「自信(自分への信頼感・自分の価値観)の崩壊

    「自己嫌悪」

    「自己否定」

    注) すべてのDV には精神的虐待の面がある。

  5.  

     

    DVかどうかの判断 

     

    DVかどうかは機械的に決められるものではなく、二人の関係を見て総合的に判断すべきものです。DVかどうかの指標としては、以下のようなものが例としてあげられます。

     

    ・個人単位で自己決定、自由、主体性があるか

    ・安心、安全、喜び、楽しさ、元気、自信があるか

    ・びくびく感(恐怖感)があるか

    ABの意思(意見、希望、感情)を十分に聴いているか

    ・自分独自の活動(勉強、仕事、自分の友人との時間、自分ひとりの時間など成長の時間)が減っていないか

    ・相手がすることに協力的か

    ・NOを言う自由があるか、約束やルールを変更できるか

    ・「いい人間関係になっている」と自信をもって人に言えるか

     

    すこしでもこれらに関係していればDVの要素はあると思って謙虚に自分の言動を見直していくことが望ましいと思います。

     

    自分ではこれはただの喧嘩だ、夫婦ならよくある「いざこざ」だ、DVではない、と思っているかもしれません。

    しかしパートナーはそれを嫌がっているんですよね。

    それなら加害者のほうが、「これはDVではない」「程度は軽い」と決めつけて「問題ではない」と結論づけるのではなく、謙虚に「これはDVなのかもしれない」と考えてみてはいかがでしょうか。